コピ・ルアック | 飴色の時間と記憶の彼方

コピ・ルアック

宝石の名前ではない。
さて、何の名前でしょう。
化粧品のようにも響きます。
東欧あたりの。。。

答えはコーヒーの銘柄。
かつてインドネシアのコーヒー農園で、
収穫されるはずの実がルアックというイタチに食べられてしまった。
仕方なしに彼らが残した糞から豆を取り出し洗浄し出荷したところ、
そのコーヒーが時の貴族たちに絶賛を浴びた。
完熟した極上の実のみを食べるルアックの胃の中でさらに熟成される。
偶然の産物であるこのコーヒーは現在、野生のルアックの現象に伴い、
年間で数百kgしか生産できない希少なものとなっている。

晩秋の東京の夜景を見下ろしながら。
ルアックの糞の中から仕方なしに実を取り出している、
コピ・ルアックの最初の収穫者の表情を思い浮かべるのである。