蒼白い焔 つづき | 飴色の時間と記憶の彼方

蒼白い焔 つづき

エクスタシー。
異変。
「何か別のもの」がじわじわと身体全体を満たしてゆく。
そう、絶頂に向かってゆっくりとわたしの身体は「何か別のもの」に乗っ取られてゆくのだ。
自分の体なのに自らコントロールできずに快感にこらえきれず、痙攣して、意識が遠のく。

彼はわたしの姿勢をかえないように下着だけ引き上げ、食い込ませた。
その彼の力加減に合わせて、わたしももっと快楽を得ようと腰を動かし、引っ張られて伸びている下着に擦り付けた。
もっと深い快感を得たい。
上下に腰を 何度も 動かした。
軽い絶頂が続いている。
そして彼の手に力が入り、下着が強く吊り上げられたとき。
直接的な快感と淫らな自分の姿を想像し深い絶頂を迎えた。
エクスタシーの瞬間、体は何か別のものに乗っ取られる。
別のもの?

まだ絶頂の余韻が残り、その部分が収縮をくりかえしているときに彼はわたしの下着を下ろした。
受け入れたい意識の表れである液が下着を湿らせていることだろう。
下着を下ろしながら彼は見ていることだろう。
もっと見てほしい。
自然にそう思った。
この自分の陰を。

彼の手はわたしの尻を強く掴み、陰をあらわにするように大きく拡げた。
わたしも腰を突き出してしまっている。
そして彼の、あきらかに顔が尻の間に入ってきて、わたしの核を舐めはじめた。すぐに全身鳥肌が立つような波が押し寄せあっという間にまた絶頂が。
悲しくて、でもなく、うれしくて、でもない、違う涙が出ている。
快感に対する無意識の喜びであろうか。

「なにか別のもの」とはこの涙を流させる、快感に対する無意識の喜び、なのかもしれない。