春の息吹に囲まれたら | 飴色の時間と記憶の彼方

春の息吹に囲まれたら

ここ北海道はまだまだ春は遠い。
遠いとはいっても雪はほぼ溶けだし、茶色だった山々にはちらちらと緑色が見えるようになった。
しかしたとえば桜などはGWを終えてからだろう。
春、自然界の生命がその到来を喜び、動物たちは活動的になり、木々は緑をあらわにする。
まわりのものすべてが喜んでいるように思えるときがある。
こんなとき、しかし、自分だけ取り残されているような気持ちになることがある。
気力が失せ、虚無感がじわじわと来る。
素直に喜べない自分に嫌悪感を感じる。

しかし自然とそういう心模様は消えてゆく。いつの間にかわすれていて、普通に楽しくいたりする。
過ぎ去る時間が悩める自分を薄めて行く。

これこそが人間の心の自己治癒力なのかもしれない。
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